髪の毛がどんな構造になっているのか、分かりやすく、詳しく解説していきます。
髪の3層構造
髪の毛の構造の一番大きく分けると、
- キューティクル
- コルテックス
- メデュラ
の3層に分かれます。
キューティクルは一番外側の薄い膜。
薄いけど硬いんです!
だからキューティクルがしっかりした髪は硬くなるんだね。
髪の毛の80%くらいを占めているのがコルテックス。
キューティクルもコルテックスもケラチンと呼ばれる硬いたんぱく質でできています。
爪も主成分はケラチン。
なんとなく硬さのイメージができるんじゃないかな。
中心にはメデュラと呼ばれる空洞部があります。
それぞれについて、もうちょっと詳しく説明していきます。
キューティクルとは?
キューティクルはケラチンでできた硬い膜で、うろこ状に何枚も重なってできています。
人によって枚数が違っていて、2枚~10枚くらいと言われているんです。
枚数が多い人ほど、髪が硬くなるんです。
1枚のキューティクルも3層に分かれていて、
- エピキューティクル
- エキゾキューティクル
- エンドキューティクル
と呼ばれているんだ。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
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キューティクルの表面には18-MEAと呼ばれる脂質が覆っています。
これが髪の潤いを保ったりツヤを出したりするのに重要な成分なんです。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
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メデュラとは?
髪の毛の中心部の空洞。
ハチの巣のような構造になってるらしい。
メデュラの詳しい働きはまだ分かってないんだって。
メデュラは必ずあるわけではなく、無い人もいるそう。
欧米人はメデュラがない人が多いらしいです。
コルッテクスとは?
髪の毛の内側のほとんどを占めるコルテックス。
ケラチンの繊維(コルテックス細胞)の集まりでできています。
縦のケラチン繊維が集まってできているので、髪は縦に避けやすいんです。
つまり枝毛。
枝毛の詳しい原因はこちら
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ケラチン繊維の間は細胞膜複合体(CMC)で埋められていて、ケラチン繊維同士やキューティクルをくっ付ける役割を果たしています。
CMCについての詳しい説明はこちらをどうぞ。
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コルテックス細胞は、メラニンとマクロフィブリル、その周りを満たすマクロフィブリル間マトリックスでできています。
マクロフィブリル間マトリックスは、水分を取り込むことができます。
髪を洗ったときに髪に水がしみ込んで柔らかくなるのは、マクロフィブリル間マトリックスが水を吸うからです。
マクロフィブリル
マクロフィブリルは、ミクロフィブリルと呼ばれる繊維、その間を満たすミクロフィブリル間マトリックスでできています。
ミクロフィブリルは数個~数十個くらい集まって束となっています。
ミクロフィブリル間マトリックスはパーマの薬液が浸透する部分です。
ミクロフィブリル
プロトフィブリルが8本集まったもの。
縦に規則正しく並んでいて、バネのような特性があります。
プロトフィブリル
フィブリルが2本、ロープのようにねじり合ってできたものが2本集まってできています。
つまり、合計4本。
2本集まったフィブリルを二量体(ダイマー)、4本集まったのが四量体(テトラマー)とも呼ばれます
1本のフィブリルは、α-ヘリックスと呼ばれるらせん構造を持つケラチンタンパク質です。
これが髪の毛の最小単位です。
髪がしなやかで弾力があるのは、このα-ヘリックスがバネみたいな形をしているから。
1本のフィブリルなので、単量体(モノマー)とも呼ばれます。
以上、髪の構造についての説明でした。