増粘剤って言葉自体は聞いたことがあるのではないでしょうか?
漢字からすると、粘り気を出すためのものというイメージはあります。
シャンプーにも使われている増粘剤。
一体どんなもので、何のために使われているのか、髪や頭皮への悪影響はないのか?などについて調べてみました。
増粘剤とは?
シャンプーだけでなく、食品や医薬品なんかにも使われているもので、粘り気をアップさせるためのものです。
とろみがアップすることで使いやすくしたりする目的があります。
お薬なんかがシャバシャバだと塗った部分から垂れて効果が長続きしなかったりしますし、シャンプーもシャバシャバだと、手に出した瞬間に流れ落ちてしまいますよね。
なので、増粘剤を使うことで、とろみを持たせることで使いやすくしたり、効果を持続させたりするということができるんです。
シャンプーに増粘剤を入れる理由
では、ここからはシャンプーに使う増粘剤に着目して説明していきます。
シャンプーに増粘剤を使う目的は、大きく次の4つだと思います。
- 手からこぼれ落ちないようにする
- コンディショニング成分が髪に残りやすくする
- 乳化、可溶化
- 高級感を演出する
順番に説明していきますね。
1.手からこぼれ落ちないようにする
はじめにも説明しましたが、とろみがなく、水みたいな状態だと、ボトルから出した瞬間に手からこぼれ落ちてしまいます。
そのため、とろみを付けて使いやすくしているんです。
2.コンディショニング成分が髪に残りやすくする
保湿成分とか、髪の表面をコーティングする成分のような、髪の状態(コンディション)を良くするために使われます。
すすぎをする時に、髪にぬめりが残ったりしますよね?
あれがコンディショニング成分です。
とろみが無いと、せっかくのコンディショニング成分もすぐに流れ落ちてしまって、髪に全く残らなくなります。
3.乳化、可溶化
増粘剤には、乳化や可溶化という働きも合わせ持つものもあります。
乳化とは、油と水を混ざり合うようにすること。
可溶化とは、本来水に溶けない物質を、液体の中に均一に分散させること。
普通は水に溶けずに沈殿してしまうものを、固まらずに均一に混ざり合わせるということです。
このように、増粘剤には乳化と可溶化の効果もあるものがあって、シャンプーの成分を均一に混ざり合うようにしているのです。
4.高級感を演出する
シャバシャバな液体より、とろみのあるシャンプーの方が、なんとなく高級感があるように思いませんか?
とろみがある方が光沢も出て輝いて見えるので、高級感を出すことができます。
増粘剤は見栄えの面でも使われているんですね。
シャンプーに使われている増粘剤
実際にシャンプーに使われている増粘剤にはどんなものがあるのでしょうか?
ノニオン界面活性剤
乳化や可溶化の効果もある成分です。
基本的に低刺激。
- コカミドMEA/DEA
- グリセリン脂肪酸エステル
- ソルビタン脂肪酸エステル
- PCAイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油
両面界面活性剤
髪や頭皮に残りやすい成分です。
- コカミドプロピルベタイン
- パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン
多糖誘電体
- ヒドロキシプロピルキトサン
- ポリクオタニウム―10
髪のコーティングに使われる成分です。
こちらの記事で詳しく書いていますので参考にしてみてください。
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増粘剤のデメリット
増粘剤はとろみがあるため、頭皮に残りやすい成分です。
そのため、アレルギーを起こしやすい成分とも言われています。
ただ、頭皮に残ったからといって必ずアレルギー反応が出るわけではなく、その成分が体に合っていないとアレルギーが起こる可能性があるということです。
僕もアレルギー持ちなのですが、増粘剤が原因でかゆくなったりしたことはありません。
(天然成分でアレルギーが起こることがあります)
なので、極端に心配するような成分ではないと思います。
できるだけ、ぬめり感が残らないようにすすぎはしっかりしておきましょう。
ノンシリコンシャンプーのほとんどで、シリコンの代わりに使われているポリクオタニウム―10ですが、これはカチオン化セルロースといって、吸着性が高くなっています。
髪だけでなく、頭皮にも吸着しやすいので、すすぎはしっかりしておいた方がいいと思います。
まとめ
シャンプーに使われる増粘剤は、とろみを付けたり、成分が良く混ざり合うようにするために使われています。
髪のコンディショニング成分として使われているものもあるため、髪や頭皮に残りやすくなるというデメリットもあります。
なので、すすぎ中にヌルっとした感じが残るようなシャンプーは、できるだけしっかりすすぎを行って、頭皮に残らないようにしましょう。