CMCという成分をご存知でしょうか?
元々髪にある成分で、髪のしなやかさに必要不可欠な成分です。
ですが、CMCはちょっとしたダメージですぐに失われてしまい、これが髪のダメージの原因になってしまいます。
今回は、CMCとは何か?
そして、失われてしまったCMCはどうやって補修すればいいのかについてご説明していきたいと思います。
目次
髪のCMCとは?
CMCとは、Cell Membrane Complexの略で、日本語では「細胞膜複合体」と呼びます。
CMCには3種類あって、それぞれ存在する部分が異なります。
髪のどの部分にあるかというと、
- 髪の内側のコルテックスの間
- コルテックスとキューティクルの間
- キューティクルとキューティクルの間
この3か所になります。
言葉だけでは何か難しそうなので、絵を使いながら説明していきますね。
コルテックスの間にあるCMC
コルテックスの間にあるCMCを(Co-Co)CMCと呼びます。
(Co-Co)CMCのイメージは下の絵のような感じです。
コルテックス内のケラチン繊維の間を満たしています。
コルテックス-キューティクル間のCMC
これを(Cu-Co)CMCと呼びます。
キューティクルをコルテックスにくっつけているイメージです。
キューティクル-キューティクル間のCMC
(Cu-Cu)CMCと呼びます。
キューティクルは3~10枚くらいの層になって重なっています。
層の枚数は個人差があります。
その各キューティクル同士の間にあるのが(Cu-Cu)CMCです。
CMCは脂質とタンパク質が半々の割合でできて、髪全体の3%を占めていると言われています。
このうち、脂質の部分は
- 18-MEA
- コレステロール
- セラミド
などからできていています。
18-MEAについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
18-MEAとはどんな成分?その効果を解説
髪の表面の艶出しや指通り改善に効果的な成分があります。 それが18-MEAです。 元々髪にある成分ですが、シャンプーですぐに洗い流されてしまいます。 今日は18-MEAとは何か、そしてどんな効果がある ...
次に、CMCには一体どんな働きがあるのか説明していきます。
CMCの役割
CMCには重要な役割が5つあります。
1.キューティクルの接着
(Co-Co)CMCや(Cu-Cu)CMCはキューティクルをくっつけておく役割があります。
これがあることによって、キューティクルが剥がれるのを防ぐことができるのです。
キューティクルがめくれ上がって指通りが悪くなるのは、CMCが失われてしまうために起こることなんです。
2.保水
CMCは水分を蓄えておくことができます。
CMCが蓄えている水分を「CMC保持水」と呼びます。
ダメージによってCMCが失われると、髪が持っている水分量も減ってしまうので、パサつきの原因の一つになります。
3.浸透調整
CMCは水分や補修成分、そしてパーマ液などの薬剤が髪の内側へ浸透していく際の通り道になっています。
ただ通り道になっているだけではなく、浸透しすぎないように調整する働きも持っています。
4.成分の流出防止
髪の内側の水分やタンパク質などが外に流れ出すのを防ぐ働きがあります
5.柔らかさ、しなやかさを出す
コルテックスはとても硬い繊維の集まりです。
コルテックスの間にCMCがあることで、髪に柔軟な動きが出て、しなやかさを持つことができます。
CMCが失われると、コルテックス同士やキューティクル同士の摩擦が大きくなり動きが少なくなり、柔軟性がなく硬い髪になってしまいます。
このように、CMCがあることで髪はダメージから守られていますし、柔らかくしなやかな髪質になっているのです。
CMCが失われると、パサつき、ごわつき、指通りが悪い髪質になってしまうんですね。
では、CMCが失われてしまったらどうすればいいのでしょうか?
CMCを補ってヘアケア
CMCはパーマやカラー、紫外線、熱、洗浄力が強いシャンプー、加齢などによって失われてしまいます。
一度失われたCMCは元には戻りません。
そこで、元々あるCMCに似た働きをする成分を、シャンプーやトリートメントで補うことで補修することができます。
CMCの成分表示
シャンプーでよく使われているCMCの成分名は、
- ジラウロイルグルタミン酸リシンNa
- セラミドNG、NP、AP
- コレステロール
- ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)
- ヒマワリ種子エキス
- ポリクオタニウム-51
などです。
CMC配合シャンプーの効果
CMCを配合したシャンプーの効果としては、
- 指通り改善
- ツヤが出る
- まとまる
- くせ毛が改善
などがありました。
CMC配合のシャンプーには以下のようなものがあります。
商品名をタップすると実際に使ってみた評価を見ることができます。
ロンドGINZAリペアシャンプー
LOVESTルミエールブルー
ボタニストダメージケア
ディープレイヤーG
まとめ
ですが、パーマやカラー、その他のダメージで簡単に失われてしまうので、シャンプーやトリートメントなどでCMCに似た成分を補っておく必要があります。
CMCを髪に補っておけば、しなやかでツヤのある髪を保つことができます。
傷んでしまった髪の補修にも重要な成分なので、シャンプーやトリートメントを選ぶ際にチェックしてみてください。