界面活性剤は4種類に分類されることを以前お話ししました。
- アニオン界面活性剤
- カチオン界面活性剤
- 両性界面活性剤
- ノニオン界面活性剤
シャンプーの主成分!界面活性剤とは?
シャンプーに含まれる成分で、水の次に多い成分が界面活性剤です。 界面活性剤は髪や頭皮の汚れを落とす成分であり、シャンプーの主成分になっています。 シャンプーによっても異なりますが、だいたい全体の30% ...
今回はその中のアニオン界面活性剤について、もう少し掘り下げてみようと思います。
目次
アニオン界面活性剤とは?
アニオンとは、英語でanionと書き、陰イオンの意味です。
つまり、マイナスの電荷を持った界面活性剤です。
なので、プラスに帯電している汚れを吸着して浮かせることができます。
プラスに帯電している汚れは、
- 皮脂
- ほこり
- フケ
- 整髪料
など。
髪に付きそうな大体の汚れは落とせるということですね。
アニオン界面活性剤のメリット
アニオン界面活性剤には次のようなメリットがあります。
- 泡立ちがいい
- 汚れが良く落ちる
- 乳化、分散作用に優れている
- 温度の影響を受けにくい
このような特徴があるので、シャンプーの洗浄成分としてよく使われてています。
ちなみに、乳化、分散というのは、シャンプーに入っている色んな成分が均一に混ざり合いやすいということです。
もちろん逆にデメリットもあります。
アニオン界面活性剤のデメリット
アニオン界面活性剤のデメリットは次のようなものです。
- パサつく
- 目にしみやすい
- 皮膚刺激が強い
- キューティクルが剥がれる
これらの特徴は、アニオン界面活性剤の中でも、特に洗浄力の強い高級アルコール系や石鹸系の特徴です。
髪がパサつく
洗浄力が強いので、必要な皮脂まで洗い流してしまいます。
そのため、髪がパサつきやすくなります。
目にしみやすい
シャンプーしてると、目にしみて痛くなったりしませんか?
アニオン界面活性剤は比較的目にしみやすいと言われています。
特に石鹸系などのアルカリ性が目にしみやすくなります。
アミノ酸系は逆にしみにくいと言われています。
皮膚刺激が強い
アニオン界面活性剤には、タンパク質変性作用があります。
これが皮膚刺激になりますし、髪のダメージにもなると言われています。
が、普通にシャンプーをしている分にはほとんど気にすることはないと思います。
大量のシャンプーをベトベトに付けて長時間放置していたら影響があるかもしれませんが。
気にしないといけないのは、体との相性だと思います。
アレルギー体質の場合、成分が体に合わないと、頭皮がかゆくなったりします。
僕もアレルギー体質ですが、高級アルコール系の洗浄成分でも全く問題ありません。
もちろん、かゆくなる人もいると思いますので、合うか、合わないかだけなんですね。
キューティクルが剥がれる
ラウレス硫酸Naなどの高級アルコール系の洗浄成分だと、キューティクルが剥がれやすい傾向にあります。
これは、キューティクルをくっつけているCMCと呼ばれる成分が洗い流されてしまうからです。
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キューティクルは髪の外側を覆っている薄い膜です。 キューティクルが剥がれることで、髪のダメージが始まります。 キューティクルが整っていると、ハリもツヤもあって指通りも良くなります。 キューティクルのケ ...
アニオン界面活性剤の種類
アニオン界面活性剤で代表的なものをご紹介します。
ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na
硫酸系とも言われ、危険な成分とされてだんだん使われなくなってきた成分です。
これが使われているシャンプーは、
などです。
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
硫酸系の代わりに使われることが多い洗浄成分。
刺激は高級アルコール系より弱く、アミノ酸系よりは強め。
これが使われているシャンプーは、
などです。
ラウロイルメチルアラニンNa
アミノ酸系の洗浄成分で、低刺激。
きめ細かい泡が特徴です。
これが使われているシャンプーは、
などです。