シャンプーの作り方

シャンプーの基礎知識

シャンプーはこうして作られている

投稿日:2017-01-11 更新日:

シャンプーのことを調べるなら、やっぱりどうやって作られているかも知っておかないと、と思い調べてみました。
ちょっとマニアックなお話ですが、興味のある方は見ていってください。

シャンプーの原料

シャンプーは何からできてるの?っていうお話から。
大まかな成分比率はこんな感じ。

シャンプー成分構成

  • 水50%
  • 界面活性剤30%
  • コンディショニング成分:5%
  • その他:補修成分、粘度調整剤、pH調整剤、香料、防腐剤、着色剤など

もちろん商品ごとに比率はことなりますが、だいたいこんなイメージのようです。
ちょっとだけそれぞれの成分のことを説明しておきます。

界面活性剤

洗浄成分のことで、髪を洗うためのメインの成分。
高級アルコール系とかアミノ酸系とか石鹸系とかは、界面活性剤に何を使っているかで分類されています。

CHECK
界面活性剤とは?
シャンプーの主成分!界面活性剤とは?

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コンディショニング成分

シリコンなど髪の質感を整えるための成分。
これがないと指通りが悪くてギシギシになってしまいます。
ノンシリコンシャンプーは、シリコンの代わりに別のコーティング成分が使われている場合が多いようです。

CHECK
シリコンの代わりに使われているコーティング成分
ノンシリコンシャンプーでシリコンの代わりに使われている成分

ノンシリコンシャンプーでも、最近では髪がきしまないものも増えてきました。 そういったシャンプーにはシリコンに代わる別のコーティング成分が使われています。 良く見るのが「ポリクオタニウム-10」という成 ...

補修成分

ケラチンなど、髪のダメージを補修して強くする成分。
安いシャンプーとかトリートメントだと、コンディショニング成分メインで、内側から補修する成分はあんまり使われていない印象です。

粘度調整剤

とろみを出すための成分。
バシャバシャだとすぐに流れてしまって洗えないので粘りを出しています。
「とろみが髪にいい!」ってアピールしているシャンプーは、本当なんでしょうか?

pH調整剤

理科で習ったpHを覚えていますか?
酸性、アルカリ性の度合いを示すものでしたね。

髪の毛は弱酸性の状態が一番安定します。
キューティクルが整ったり、帯電しないのでまとまりやすくなります。
なので、クエン酸などで中性から弱酸性に調整します(pH5~6くらい)

シャンプーの製造方法

製造工程は次の6段階

加熱⇒溶解⇒乳化⇒分散⇒冷却⇒ろ過

この中でよく分からないのは「乳化」と「分散」ですね。

乳化

簡単に言うと、水と油が混ざり合って分離しない状態になることを乳化と言います。
よくドレッシングとマヨネーズに例えられます。

ドレッシングは振ったら水と油が混ざりあいますが、時間が経つと分離してしまうので「乳化」していないのです。
マヨネーズも水分と油分がありますが、混ざり合って一体になっていますよね?
これが「乳化」している状態です。

乳化させることで、成分が一様にきっちり混ざるので、ドレッシングのようにイチイチ振らなくても大丈夫というわけです。

分散

乳化は液体と液体を混ざり合わせることでしたが、「分散」は液体と固体を一様に混ぜることです。
主にコンディショニング成分でしょうか。
増粘剤でとろみを付ける理由の一つに、分散させやすいという目的もあるようです。

では、工場では実際にどのようにしてシャンプーが作られるのかを見ていきましょう。

  1. 水と界面活性剤などを混ぜて40℃まで加熱し、混ぜ合わせて溶かす(溶解)
  2. 界面活性剤を加えて乳化させる
  3. コンディショニング成分を加え、分散させる
  4. 香りが飛ばないよう、最後に香料を入れる
  5. 小さなゴミなどをろ過してキレイにする
  6. ボトルに詰めて出荷

テレビで見た記憶がありますが、大手メーカーだと工場で大きな窯に材料をどんどん入れていって混ぜ合わせていくんです。

完全に乳化させたり、分散させたりというのがなかなか難しいようで、各社色んなノウハウや独自の装置を持っているようです。

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